先月、ひっこしをしました。あたらしい町は「桜ヶ丘」という名前で、そのとなりには「桜」という町があります。やっぱりそこまで言うだけのことはあって、町のそこここに桜が咲いていて、たとえばてきとー、に通勤したって桜はかならず見つかるし、卒業も入学もしないのに桜のアーチの下を毎朝通ったりしてて、この町にきてよかったな。と思っています。
で、なにが問題かというと、見つからないんです。桜ヶ丘が。
しごとを終えて愛車チョイノリにのってぶぃんと、かつ、颯爽と帰るんですけれども、調子にのってここを右折してやれ、と曲がったが最後、おなじ道をぐるぐる、袋小路やら一方通行やら三叉路やらさっきも見た角やらいややっぱりさっきの角とは違う角やら駅やら犬やらおっさんやら。とにかくぐるぐるしてね、あ、いまの犬3回目!みたいにして。ぐるぐる。ぐるぐる。
あの角を曲がったら、僕の計算では、大通りが見えるのでは?と思って曲がった角は10分前に同じことを思って曲がった角だった、あーあだめだなあ、と、思ってなんとなく見上げた空には、見渡すかぎりいっぱいの星たちが、なんてこともなく。ぶぃぃいん。結局到着するはずの駅から3駅ずれるかたちで知ってる道に到達。それでもエヘンと思うのはなぜだろう。まあいっか気分がいいし。わー。あとは星さえ出てりゃあなあ。かえったら晩ごはんだ。なにたべよっかな。